「稲毛屋 仙禽ナチュールとうなぎの会」に参加

栃木県さくら市にある「仙禽(せんきん)」。
昨年超自然派をコンセプトにシリーズ化した「ナチュール」。
その6本を同時に呑み比べてみようという会に参加した。
超古代製法、酵母無添加、蔵付き酵母、亀の尾使用、木桶仕込、生酛、無濾過生原酒
昔ながらの製法で現在の醸造知識やデータを元に醸したらどうなるだろうか、という意欲作。
これを呑んで改めて“旨い酒”というのはスペックだけでは判断出来ないものだと感じた。

お酒提供は毎度おなじみの「而今庵」の中の人。
今回「仙禽庵」の中の人はお仕事ということで不参加。
スペシャルゲストには「仙禽」の代表取締役の薄井一樹氏と同級生であり、本人も「仙禽」の大ファンという「焼鳥×和酒 遊」の田上夫妻。

【出品酒】
01:仙禽 ナチュール Un(アン)生酒
02:仙禽 ナチュール due(ドゥ)生酒
03:仙禽 ナチュール trois(トロワ)生酒
04:仙禽 ナチュール quatre(キャトル)火入れ
05:仙禽 ナチュール cinq(サンク)火入れ
06:仙禽 ナチュール Six(シス)火入れ
07:仙禽 赤とんぼ 生酛 亀の尾 酵母無添加
08:花巴 水酛 純米原酵母無添加
09:宮泉 純米酒 酵母無添加

「赤とんぼ」は「ナチュール」の前年に仕込んだプロトタイプ。「花巴」と「宮泉」は同じく蔵付き酵母を使用した酒ということで比較のための参考出品。

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会場はおなじみ「稲毛屋」。休日の昼に個室を貸し切っての開催。
燗付けセット(ガスコンロ&鍋&徳利)も借りて温度帯による味の違いも楽しんだ。

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ようやく呑むことができた「Un(アン)」。
やや熟成されている感あるものの、非常にフレッシュ。
どんどん熟成が進むと乳酸を感じられるが、最初のうちは控えめ。
前のエントリーにも書いたがやはりtrois(トロワ)とquatre(キャトル)辺りのバランスが最適と感じた。

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「赤とんぼ」も良かった。こちらは断然燗がベスト。

「花巴 水酛 純米原酒」は水酛独特の味わいが特徴。好みの分かれるところだ。
だがこの風味もなれると病みつきになる。まるでくさやのよう。

「宮泉 純米酒」は「冩樂」でおなじみの蔵が出しているもう一つの銘柄。
バランスが取れて安定感ある味わい。冷やしても燗でも楽しめる。

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合わせる肴もまた格別。
前菜にある小骨のつくだ煮は少量で酒が進む。

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和牛たたきも外せないアイテム。
1人では量が多いので4人程度の酒盛りには是非頼みたい。

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筍の煮物。

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ほたるいかとぬたの酢味噌和えも酒との相性バツグン。

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ちりめんじゃこと新玉ねぎのサラダ。旬の食材が続く。

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〆はやはり鰻ひつまぶし。
やはり休日昼間の酒が一番楽しめる。

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もっと楽に安定した酒を造れる時代にあえて真逆の発想から日本酒のあり方を見つめ直したラインナップ。
大手蔵とは違う方向性で日本酒の未来を見据えた“作品”を味わうことができた。

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